タイのチェンマイ近郊には少数民族の方々に会える場所があります。
首長族の村(Long Neck Karen Camp)では、首長族を含む複数の山岳民族に方と触れ合うことがあります。
世界中の人々の異なる文化を知りたい私も、数年前に訪問してみました。
ちょっとだけガールズトークをしたり楽しい経験でした。そこでの体験をご紹介します。
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首長族の村があるチェンマイへはフライトがおすすめです!
タイの首都バンコクからチェンマイへ行くには陸路とフライトが選べます。
陸路で行く場合、バスで9~12時間かかってしまいます。さらに電車だと12~15時間かかります。
時間に余裕のあり、安く旅を楽しみたい方は夜行バスを使うのも良いと思います。
私の場合は日本で社会人をしていた頃に休暇で訪れたので、タイ国内の移動に時間をかけられませんでした。
フライトだと、日本からのフライトでバンコク空港でそのままチェンナイ行きに乗り換えて向かうことが出来るので、時間と手間的には一番楽です。
短い休暇の場合はフライトを使うのが良いと思います。
さて、目的の首長族の村へは、チェンマイ市内から約1時間くらいかけて車で向かいます。
個人でも行けますが、各旅行会社から現地ツアーが出ているので、ガイド付きで頼んでしまうのが一番楽です。特に私は、「お話が聞けたら嬉しいけど、言葉が通じるのかな?」と心配だったので、現地の代理店でタイ人のガイド付きツアーを申し込みました。
ホテルまでお迎えに来てくれるので、とっても楽でした!
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チェンマイにある首長族の村はのどかで気持ちのいい場所でした…。
チェンマイから車で1時間くらい。とてものどかで空気の綺麗な場所に着きました。
入場料は当時で500バーツ。平日に行ったからか、観光客は少なかったです。
首長族の村の敷地内には、異なる複数の山岳民族の人たちが過ごしています。
男性たちが土木作業をしていたり、農作業をしていたり、とてものどかな雰囲気でした。
各民族ごとの民芸品も購入することが出来ます。
どういう方々が作ったものか、直接お会いして製作者から買うことが出来るのは、工芸品好きとしては嬉しいオプションです。
カレン族の人たちとの出会い
さて、キャンプの入り口からかなり奥に進んだところにカレン族の集落があります。
カレン族にはさらに複数の少数民族グループがあって、首長族はその中の一つです。
他の民族の方は手に大きな輪を巻いたりされていました。
どの民族の方も、それぞれに織物などをしていましたが、話しかけると気さくに答えて下さいます。
「写真を撮らせてください」と言うのが申し訳なかったのですが、織物をしている方に話しかけると、「ここの位置が写真スポットよ!」と教えてくれました。
彼女たちは、自分が写真を撮られる仕事だということにを全く嫌がらずに、厚かましくない程度にフレンドリーに接してくれました。
首輪は重たくないのでしょうか?
首輪については聞きにくいことですが、彼女たちも説明することに慣れているため普通に話してくれます。
彼女たちは5~6歳の時に首輪を付け始めたそうです。
実際に、姉妹で首輪を巻きなおしているところを見かけました。首輪の中に巻いている布を取り換えるたえに、定期的に首輪を外すそうです。
「輪の数は3年に1度づつくらいで増やすので、それほどツラくない」と言っていました。
何よりも、首輪に疲れたら外すことも許されているのでストレスにはなっていないとのことです。
苦しくないというのが聞けて、何より嬉しかったです。
首長族の少女とのガールズトーク
首長族の中でも、ひときわ美しい少女が洗濯物を干していたので話しかけてみました。
彼女が気分を害さないのであれば、キャンプの中でも日常生活について聞いてみたかったからです。
同年代の女性同士だったからか、すごくフレンドリーに接してくれた彼女。
向こうから年齢を私の聞かれました。当時の私は26歳で、彼女は22歳でした。
「え、あなた26歳なのに結婚もしていないの?子供もいないの?なんで?」
なんでと聞かれることが不思議だった私。
彼女たちの民族では、20歳過ぎても未婚でいることが普通ではないのですね。
「ところで旦那さんは何をしているの?旦那さんもこのキャンプに住んでいるの?」
どうやら、プライベートについて聞いても全く気にしないようだったので、ご主人について聞いてみました。(私の家族についてもだいぶ聞かれました)
「旦那はね、チェンマイで働いているのよ。」
意外でした。カレン族の人たちはミャンマーの山岳地から迫害されてきた難民なので、キャンプの外に自由に出て、自由に仕事が出来るとは思っていませんでした。
「私たちは10年以上ここに住むとタイでの住民権を手に入れることが出来るの。だから、男性は10年過ぎると、みんな外に出て行ってしまうわ。私の息子もいつか出て行くの。」
彼女には2歳の可愛い息子がいました。
いつか離れていくだろう子供と過ごすことは、やはり寂しいのだろうな。と思ったのですが、初対面ではそこまで聞けませんでした。
首長族キャンプで、観光客と写真を撮ったり、土産屋さんにいるのは女性ばかりです。
男性は、土木作業をしていたり、農作仕事をしているようです。
だけど、やはり外の世界に出たいと望む人は多いのでしょう。
首長族の村に住んでいるカレン族の人たちの多くは迫害された難民なんです
首長族キャンプにある教会
私が特に驚いたのは、敷地内に協会があることです。
キャンプ内にいるカレン族の人たちはキリスト教を信じていることが多いようです。
もともとミャンマーとタイの国境近くに住んでいた彼らは、独自の精霊信仰を信じていたそうです。
しかし、伝統的な信仰が迫害にあり、のちにキリスト教に改宗した人が多くいるそうです。
迫害された歴史から、反仏教意識が強くキリスト教を選ぶそうです。
私が訪れた時も、キャンプ内で生活している人たちが教会から出てくるところを見ました。
日本人ならば、元の宗教から離れたら無宗教になることが多いでしょう。
しかし世界的には、無宗教でいることは一般的ではなく、一つの宗教から離れたら別の宗教に入ることが当たり前だと思っている人が多いです。
少数民族の伝統的な宗教が失われることは少し悲しい気もしましたが、お祈りから出てくる人たちの姿は美しいなと思いました。
カレン族はミャンマー(ビルマ)で迫害されてやってきた人たちでした
どうして山岳の少数民族の人たちがタイで過ごしているのかを聞いてみました。
もともと彼らは、ミャンマー連邦内の民族紛争で迫害さえれて土地を追われたミャンマー難民でした。
タイ政府に受け入れられた中の一部の人たちは首長族キャンプの中で住むことになりました。
観光用スポットの人集めに利用されているようですが、首長族の女性は首輪を付けることを強要されているわけではありません。
伝統的にも全ての女性が付けるものではなくて、特定の日に女性が付けていたそうですが、首長族キャンプの中ではほとんど全ての女性が付けていました。
(首輪を付けていると、タイ政府からお金が出るとか…)
現在は、出稼ぎで率先してタイに来る女性も多いようです。
まとめ:出会ってみての感想
変わった伝統をもつ民族の方に会える観光スポットに行くというのは、現地に着くまでは抵抗がありました。特にカレン族の人たちは難民だと知っていたので、罪悪感がありました。
しかし実際に行ってみると、彼女たちはとても自然体で、全く不幸な感じを受けませんでした。
私が彼女たちに興味を持ったように、彼女たちも私に対して多少の興味を持ってくれて、普通に同世代の女性として接することができたような気がします。
何よりも彼女たちが現状の生活に対して全くネガティブでないことが見れて良かったです。